コミュニティのリファラルプログラムとは、既存メンバーを主要な集客チャネルに変えるための仕組みです。メンバーがふさわしい人を簡単に招待できる状態をつくり、その人が実際に参加して定着したときに報酬を渡します。これは手に入るなかで最も低コストな成長手段です。メンバーは自分と似た人を紹介しますし、友人の紹介で来た人は、あなたのマーケティング文言を一行も読まないうちからその場を信頼しているからです。
ここでは、空っぽの登録者ではなく本物のメンバーを生むプログラムの設計方法を、リファラルプログラムが逆効果になる失敗パターンも含めて解説します。
リファラルが他のどのチャネルにも勝る理由
- 質が高い。メンバーは自分と似た人を紹介します。興味も、抱えている課題も同じです。紹介で入ったメンバーは、どんな広告ターゲティングでも再現できないレベルで、あらかじめ絞り込まれた状態にあります。
- 最初から信頼して来てくれる。友人の推薦は、ランディングページが苦戦している説得の仕事を代わりにこなしてくれます。紹介メンバーは立ち上がりが早く、離脱も少なくなります。
- コストがほぼゼロ。広告費は不要で、アルゴリズムと戦う必要もありません。かかる「コスト」は、うまくいったときにだけ支払う報酬だけです。
- 積み上がっていく。紹介で入ったメンバー全員が、次の紹介者候補になります。うまく回れば、毎月ゼロからやり直すのではなく、成長が成長を生みます。
だからこそリファラルはコミュニティを成長させるうえでの中核ループとして登場し、最初の100人のメンバーを集める場面でも、静かなエンジンになっていることが多いのです。
まず、紹介される資格を得る
どんなインセンティブでも解決できない、耳の痛い事実があります。人は、自分が関わっていると誇れるものしか紹介しません。コミュニティが閑散としていたり、雑然としていたり、価値を届けられていなかったりするなら、リファラルプログラムがそれを救うことはありません。むしろ問題をより早く露呈させるだけです。紹介とは毎回、メンバー自身の信用を差し出す行為だからです。
ですからプログラムを始める前に、正直に自問してください。報酬がなくても、メンバーはこのコミュニティを人に勧めるだろうか。答えがノーなら、先にコミュニティを直しましょう。リファラルプログラムは既にあるものを増幅するだけで、ないものを生み出しはしません。
何を報酬にし、何に対して報いるか
報酬そのものよりも、何がその報酬を発生させるかのほうが重要です。登録に報いれば登録が集まり、アクティブなメンバーに報いればメンバーが集まります。報酬は必ず、紹介された人が実際に参加して何かを行ったことに紐づけましょう。クリックに対してではありません。
| 報酬のタイプ | 向いているコミュニティ | 注意点 |
|---|---|---|
| ステータスと称賛 | 無料のコミュニティ、情熱でつながるコミュニティ | ステータスが目に見え、本当に価値あるものと見なされている場合にだけ機能する |
| ポイントとバッジ | すでにゲーミフィケーションを使っているコミュニティ | 実際に何かがアンロックされなければ、ただの数字で終わる |
| 限定アクセス | プレミアムなスペースやコンテンツを持つあらゆるコミュニティ | 制限しすぎて基本の体験が損なわれないように |
| 無料の利用期間 | 有料コミュニティ | 実際の売上を削るため、上限を設ける |
| 現金やコミッション | 高単価のメンバーシップ | コミュニティではなく報酬目当ての人を引き寄せる |
ほとんどのコミュニティでは、上の3つが現金に勝ります。お金は、相性ではなく報酬を動機とする紹介者を連れてきます。そうして出来上がるのは、規模は大きいけれど質は落ちたコミュニティです。
プログラムを設計する
- 達成条件となる行動を定義する。「登録した」ではなく、その紹介が本物だったと証明できる行動にします。参加して自己紹介を投稿した、オンボーディングを完了した、30日間とどまった、初回の支払いを済ませた、などです。
- 自分のモデルに合う報酬を選ぶ。無料コミュニティならステータスとアクセス権。有料なら無料期間か割引。メンバーがあなたに本当に求めているものに、報酬を合わせましょう。
- 双方に報いることを検討する。新しく入る人にも特典(「お友達にもXが贈られます」)を用意すると、招待が自分本位ではなく気前のよい行為に感じられます。その分、メンバーははるかに送りやすくなります。
- 誘いやすくする。使える言葉を渡しましょう。コミュニティを一行で説明する定型文を用意しておくだけで、「これをどう説明すればいいのか」という、多くの紹介を潰してきた摩擦がなくなります。
- タイミングを見て頼む。初日ではなく、メンバーが何かを達成した直後に。コースを修了した、良い回答をもらえた、目標を達成した。感謝の気持ちがあるときこそ、人は共有したくなります。
- 存在を見えるようにする。誰も覚えていないプログラムは、ないのと同じです。オンボーディングで触れ、紹介者を公開の場で称え、しつこくならない程度に定期的にリマインドしましょう。
よくある失敗
- メンバーではなく登録に報いる。最も多い失敗です。二度と戻ってこないアカウントが一時的に急増し、しかもその分の報酬は支払い済みになります。
- コミュニティが良くなる前に始める。リファラルは増幅装置です。凡庸な体験を増幅しても、広がるのは失望だけです。
- 報酬そのものを目的にしてしまう。場所ではなく賞品のために紹介されるようになると、紹介の質は落ち、カルチャーも流されていきます。
- ルールが複雑すぎる。メンバーが一文で説明できないプログラムには、誰も参加しません。
- 脈絡なく頼む。まだ価値を実感していないメンバーに紹介を求めるのは、搾取的に映ります。そして好意を失います。
MateFlowで実践する方法
何を作ることになるのかを、はっきりさせておきます。MateFlowには、トラッキングリンクと報酬の支払いを備えた専用のリファラルプログラム機能はありません。MateFlowが提供するのは、インセンティブ型のプログラムを自分で運用するための部品です。
- 招待をポイントで評価する。ゲーミフィケーションのポイント設計には「招待したメンバーが参加する」が含まれているため、達成条件をスプレッドシートで管理せずに、自動で報酬化できます。
- 紹介者を公開の場で称える。カスタムバッジとリーダーボードによって、紹介は目に見えるステータスになります。多くのコミュニティでは、これが現金よりも強い動機になります。
- アクセス権を報酬にする。ポイントはレベルに積み上がり、レベルはスペースの参加条件にできます。だから「紹介すればインナーサークルが開く」が、口約束ではなく実際の仕組みになります。
- その後の流れを自動化する。オートメーションが紹介の前後の場面、つまり新メンバーを歓迎し、ふさわしいスペースへ案内する部分を引き受けるので、紹介が届いたときにも体験が崩れません。
コミッションの支払いを伴う本格的なアフィリエイト型のトラッキングが必要なら、それはコミュニティと併用する専用のアフィリエイトツールの仕事であり、ここで説明したメンバー紹介のループとは別のものです。
まとめ
最高のリファラルプログラムとは、紹介する価値のあるコミュニティに、共有をかんたんにして報いる小さく明快な後押しを添えたものです。報酬は単なる登録数ではなく本物のメンバーシップに紐づけ、現金よりステータスとアクセス権を選び、双方に報い、メンバーが価値を得た直後に頼み、一文で説明できるくらいルールをシンプルに保つ。これができれば、メンバー自身が、お金を払わずに済む成長チャネルになります。無料トライアルを始めるか、報酬の仕組みを組み立てるためにコミュニティをゲーミフィケーションする方法をお読みください。