コミュニティを去る人はほとんどいません。人は来なくなるだけで、それは別の出来事であり、記録を残しません。解約もなければ、お別れの投稿もなく、ここだと指させる瞬間もありません。ただ、かつてそこにいた人がいるだけです。
だからこそ、退会アンケートについての助言はたいてい当てはまりません。そうした助言は「去るという出来事」があることを前提にしていますが、コミュニティにはたいてい、それがないのです。
人が実際に去っていく4つの去り方
メンバー数の上では同じように見えますが、必要な対応はまったく違います。
| どう去ったか | 見えるもの | そこからわかること |
|---|---|---|
| 定着しなかった | 参加して一度見ただけで、二度と戻らなかった | 約束と最初の訪問が噛み合っていない |
| 薄れていった | 常連だった人の投稿が減り、やがて止まった | 何かが変わった。たいていは、あなたが変えた何かです |
| 出来事のあとに去った | 活発だったのに、急にいなくなった | たいていは、あなたが見ていないかもしれない衝突 |
| 解約した | 実際の課金上の出来事 | 確実に尋ねられる唯一のグループ |
情報があるのは2行目ですが、オーナーがいちばん調べないのもこの行です。常連が薄れていく日には、何も起こらないからです。1行目は数としてはいちばん多く、いちばん情報が少ない行です。何かに参加した人の大半は、そもそも二度と戻ってきません。
人が挙げる理由が本当の理由であることは、めったにありません
直接尋ねれば、返ってくるのはたいてい「時間がない」です。それは本当のことですが、役には立ちません。
誰も、何かのための時間などもともと持っていません。見返りのあるものにこそ、時間をつくるのです。「忙しくなって」はほぼいつも、そのコミュニティが、かかっていた20分に見合わなくなったという意味です。そして面白い問いは、忙しかったかどうかではなく、それがいつ変わったのか、です。
ですから、なぜ辞めたのかではなく、いちばん良かったころのことを尋ねてください。「いちばん活発だったころ、そこから何を得ていましたか」と聞けば、具体的なものが返ってきます。ある人、あるスレッド、なくなった毎週の企画。一方「なぜ辞めたのですか」から返ってくるのは、社交辞令です。
薄れていった人に尋ねる
これはあなたにできる最も価値の高い会話ですが、実際にしている人はほとんどいません。
その人が静かになってから4〜6週間後に、個人的にメッセージを1通だけ送ります。まだ覚えているうちに、けれど圧に読めないくらいには間をおいて。その人が投稿した具体的な何かに触れてください。アンケートではなく、質問を1つだけ。
返信しないことを本当に気楽にし、正直でいることをもっと気楽にしてください。引き止めるつもりはないと伝え、そのうえで同じメッセージの中で引き止めようとしないこと。引き止めの売り込みになった瞬間、返ってくるのは丁寧な非回答になり、情報は失われます。得られたものをどう扱うかはコミュニティの解約を減らす方法にまとめてあります。
そもそも始まらなかった人たち
去っていく人の最大の集団は、実のところ一度もたどり着いていません。彼らにふさわしいのは、別の問いです。
参加して一度も戻らなかった人は、あなたのコミュニティについて多くを語れません。見ていないからです。語れるのは、何を期待していたか、です。そして、ランディングページが約束したものと最初の画面が届けたものとの差は、この一覧の中でいちばん直しやすいものです。
その多くから返信が来ることはありません。多くは必要ないのです。同じ食い違いを語る回答が5件あれば、それは発見です。そして直すべき場所は、たいていもっと深いところではなくオンボーディングにあります。
出来事があった場合
活発だったのに1日のうちに姿を消した人は、忙しくなったわけではありません。
その日付の前後に、スペースで何があったかを確認してください。よくあるのは、あなたが読んでいない意見の対立、外してしまった冗談、あるいは見ていた誰かに恣意的だと感じられたモデレーション判断です。出来事のあとに去るのが、その渦中にいた本人であることは、めったにありません。周りで見ていた人のほうが当事者より多く去り、しかもそのことを口にしません。
これは直接、そして穏やかに尋ねる価値があります。答えはたいてい、今も続いている何かを名指しするからです。あわせて扱いにくいメンバーへの対応もご覧ください。
解約は、唯一のきれいなシグナルです
有料メンバーは実際の出来事を生みます。だからこそ、確実にアンケートを取れる唯一のグループになります。
質問は1つ、具体的な選択肢をいくつかと自由記述欄を添えて、あとからメールで送るのではなく、解約するその瞬間に尋ねてください。「使わなくなった」「自分の使い方に対して高くなりすぎた」「求めていたものは手に入った」のように状況を描く選択肢は、抽象的な満足度スケールより優れています。人は状況の中にこそ、自分を見つけるからです。
「求めていたものは手に入った」は、悪い結果の衣装をまとった良い結果です。特定の課題を解決するために参加した人がいるなら、その人が解決した状態で去ったとき、そのコミュニティは成功しています。それを失敗と数えると、依存を作り出す方向へ押しやられます。料金の側から見た話はコミュニティ会員の価格の決め方にあります。
やってはいけないこと
よくある対応が3つありますが、どれも返ってくるものより費やすもののほうが大きくなります。
引き止めの割引。いちばん愛着の薄い人たちを買い戻すだけで、去ることは交渉のカードなのだと全員に教えてしまいます。
罪悪感に訴えるメッセージ。「お会いできなくて寂しいです」は、相手が去ったことについてのあなたの気持ちの面倒を、相手に見てほしいという頼みごとです。相手はただ、返信しません。
長いアンケート。去ったコミュニティについて12問に答えてくれる人は、定義からして代表的ではありません。そしてあなたは、その回答の上に計画を立ててしまいます。
回答を何かに変える
見つかることはたいてい地味です。そしてそれは、それが本物だという印です。
人が去るのは、毎週の企画がなくなったから、話していた唯一の相手がいなくなったから、スペースが賑やかすぎて追えなくなったから、あるいは自分と似た人を見つけられなかったからです。どれにも明らかな打ち手があり、直されないままだった理由は、誰もそれを口に出して言わなかったことです。
1つだけ目に見える形で直し、その理由を挙げて、直したとコミュニティに伝えてください。それは、直したこと自体より大きな働きをします。静かに去るのが唯一の選択肢ではないと示すからです。そして回答が同じ月を指し続けるなら、それが衰退ではなく季節だったのではないかを、コミュニティが静かになる理由に沿って確かめてください。
まとめ
去ることの大半は静かに起きるのだと受け入れて、来ることのない出来事を待つのはやめましょう。
薄れていった人に何人かメッセージを送り、良かったころはどんなだったかを尋ね、アンケートは解約の瞬間だけにし、「求めていたものは手に入った」は成功として扱ってください。そのうえで、同じ理由が3回現れるかどうかを見てください。1人なら逸話ですが、3人なら部屋の側の不具合です。それが「聞くこと」と「集めること」の違いです。測定の側面は本当に大事な指標にあります。